沖縄昔あそびの特質

 沖縄の伝統芸能・文化は実に多種多彩で、エイサーをはじめ獅子舞、ウスデーク(臼太鼓)、ハーリー(爬龍船)、沖縄角力、村棒・スーマチ、組踊、そして世界に誇る空手・古武道や大綱引きがあります。また闘牛、闘鶏、闘魚、イチャウドイ(板舞戯)等これらを一同に介すると、まるで芸能の万国博覧会場のようです。

 琉球の文化は固有文化に、外来文化が流入してよく消化されて独創型ができたと言われています。子どもの遊びにおいても、まさにその通りであって、例えば沖縄ジャンケンはブーサーと言い、中国の拇戦(ボセン)から来ているし、女子の遊びであるイチャウドイ(板舞戯)は韓国と沖縄にしか見られません。また鬼ごっこ遊びの元祖とされるインヌジュークーテイ(犬のシッポ咥え)は「子をとろ子とろ」として日本各地に見られる遊びです。このように隣国からいろいろな遊び文化が流入していることが分かります。

 琉球王国時代は、海に生きる国でありました。海の道を縦横に行き来して、中国や日本、朝鮮さらにはるか東南アジア諸国とも交易を盛んにして、たくさんのすぐれた産物や文化を取り入れて大変栄えていました。その時の琉球人が外国で見聞した音楽、芸能文化とともに子どもの遊びを持ってきて、伝承・発達したことが考えられます。

 また、昔の子ども達は、天地万物のすべてのものに遊び道具として命を吹き込み、四季折々にポケットから出して遊ぶ知恵をもっていました。そこには、走る、跳ぶ、投げる、登る、格闘する、模倣する、創造する、冒険する、喜び、悔しさ、感動するなど緊張とスリルがあり、子ども達は体力と知力のすべてをかけて遊んだものです。そうした活発な遊びの中で「ふれあい・健康・思いやり」というコミュニケーション能力や丈夫な身体、情緒面を養って来ました。遊びは子ども達にとって成長の栄養素であり、生活そのものであったのです。
(勝連盛豊)